CPU(シーピーユー)とは?
CPUとは、基本処理装置、制御装置、入出力処理装置などの主要部分をまとめた装置のことで、パソコンの頭脳です。Intel(インテル)やAMD(エーエムディー)の2社が有名でそれぞれが、性能や価格の違う数種類のCPUを発売しています。動作周波数を見ることによって大体の性能を知ることができます。
知っておきたいCPUの基礎知識
動作周波数
コンピュータ内部の各回路間で処理の同期を取るためのテンポのことです。基本的に動作周波数が高いほうが早く作業を処理することができ、パソコンの性能を測るとてもわかりやすい目安のひとつだといえます。ただ、CPUごとに1クロックでできる仕事量が違うため、単純に周波数の高いほうが必ず性能が高いとはいえないので注意しましょう。
キャッシュメモリ
キャッシュメモリには1次キャッシュ、2次キャッシュがあり、そして3次キャッシュを搭載するものも発売され始めました。キャッシュメモリとは、CPU内部に設けられた高速小容量メモリのことです。キャッシュメモリを搭載することで、メインメモリにアクセスすることを減らし、処理の高速化を図ることができます。
FSB
CPUと、メモリや拡張スロットなどを接続する伝送路のことです。このFSBの周波数が高くなるほど全体のパフォーマンスが向上します。もし、CPUが同じ周波数ならば、FSBが高いほうが全体の処理が速くなります。また、CPUの動作周波数はFSBの動作周波数をかけたものです。例を挙げると、Pentium4が1.8GHz、2GHz、2.2GHzというような製品ラインナップになっているのは、FSB100MHzX18、20、22というようにFSBを基にして周波数を決めているからです。
SSE
PentiumⅢ以降搭載されたマルチメディア拡張技術のことで、SSE、SSE2、SSE3、SSSE3、SSE4などがあります。使用するCPUとプログラムがそれぞれこのSSEに対応している場合は、さらに高いパフォーマンスを発揮することが出来ます。似たような機能にAMDの3DNow!テクノロジなどがあります。
リテール品とバルク品
リテール品とは、CPUメーカーが正規のルートで販売している物で、しっかりとパッケージされていて、保証も付いた状態で販売している物を指します。同梱品としてCPUクーラーも付いてきます。バルク品とはパソコンメーカーに1度販売された物が、メーカー側で不必要となり、それがパソコンショップに流れてきた物をバルク品といい、新品には違いないのですが保証やCPUクーラーが付いていません。
CPUの種類
インテル系
■Core i7
インテルのハイエンド向けの上位製品です。主に4つのコアを持ち、ハイパースレッディングにより、8スレッドを実現しています。また、ターボブーストにより定格の動作周波数よりさらに高速に動作します。
■Core i5
Core i7の下位モデルの位置づけのCPUです。主に4つのコアを持ちますが、ハイパースレッディング機能は搭載していません。(2コアの物もあり、2コアのものはハイパースレッディングにより4スレッドで動作します。)また、ターボブーストにより定格の動作周波数よりさらに高速に動作します。Core i7より価格が抑えられて販売されています。
■Core i3
Core iシリーズの下位製品です。主に2つのコアを持ち、ハイパースレッディングにより、4スレッドを実現しています。ターボブーストなどの機能はありません。
■Core2Duo(コアツーデュオ)
CPUのコアを2つ持ち、2次キャッシュを2つのコアがを共有するという特徴を持ちます。Pentiumシリーズに変わるインテルの主力商品です。
■Core2Quad(コアツークアッド)
2つのCPUコアを1ダイに集積したCore2Duoのコアを2個搭載することにより、4つのCPUコアを搭載するのがこの製品です。2個のCore2Duoを1つにまとめたとイメージするとわかりやすいと思います。2次キャッシュもCore2Duoの2倍搭載しています。
■Pentium Dual-Core(ペンティアムデュアルコア)
Pentiumの名を引き継ぐデュアルコアCPU。Core2Duoと差別化を図るために2次キャッシュが低く抑えられています。
■Celeron(セレロン)
インテルの低価格向けCPU。シングルコア。
■Pentium4(ペンティアムフォー)
元インテルの主力商品。Hyper-ThreadingTechnologyのようなシングルコアをデュアルコアのように見せる技術を搭載する物もあります。
AMD系
■PhenomX4(フェノム)
1ダイに4つのコアを搭載する製品。その構造からネイティブ・クアッドコアと呼ばれています。その他には、3次キャッシュを搭載するなどの特徴を持ちます。
■PhenomX3(フェノム)
PhenomX4が4つのコアを搭載するのに対し、1ダイに3つのコアを搭載したトリプルコアCPUがPhenomX3です。そのためPhenomX4よりも低価格ですが、3次キャッシュを搭載するという特徴は同じです。
■Athlon64X2(アスロンロクジュウヨンエックスツー)
コアを2つ持つデュアルコアCPU。ただCore2Duoと違い2次キャッシュは共有されていません。64ビット対応。
■Athlon64(アスロンロクジュウヨン)
シングルコアで、64ビット対応CPU。
■Sempron(センプロン)
AMDの低価格向けCPU。
※AMDのCPUは周波数の他にモデルナンバー(例:Athlon64X2 6000+)を表示しており、周波数はそこまでないが、その数字の性能(この場合は6GHz)がありますよという目安を作っているので、それを考慮するといいと思います。